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本年もどうぞよろしくお願いします…美月

昨年、父が亡くなり、喪中でもあるので新年の挨拶は控えさせていただきます。

細々ではありますが、こうして気持ちを発っする場が持てているのは有難いことです。

父が亡くなってからひと月が経ちました。

元旦は亡き母の誕生日でもあり、一人飲む杯に両親の想い出を浮かべて献杯を捧げました。

葬儀から何事もなかったような日々を過ごす私を、親不孝者だと思う人もいるかと思います。

未だに主人と主人の両親に父の死を告げてはいないし、出来れば、誰にも言いたく…そう思っています。

先生には一番、最初に伝えました。

先生と電話で話している間、喜怒哀楽のすべてが崩壊してしまい迷惑をかけてしまいました。

でも、先生の存在がどれほど有難かったか・・・泣きながら電話ができる人がいるんですもんね。

以前の私には持つことが出来なかった心の支えです。

ただ、いつまでも隠し通せることではなく、いずれは主人の家族にも伝えなくてはいけないかと思うと気が重い。

先生に預けた感情を、再び他人に授ける気力が今はないんですよね。

もし相手が心の底から父の死を嘆いてくれるのであれば、念仏代わりに語る想い出話は沢山あるけれど、

私ね・・・最後に親不孝をしてしまったから肩身が狭くて葬儀で泣くことさえできなかった。

ずっと円満な家庭を演じてきたけれど、会社を辞めたことで父に真実を告げなくてはならなくなった。

仕事を辞めたと同時に会社の車を取られてしまったから、すぐにギア付きの自転車を買った。

いや、義理の母は自分の車を貸してくれると言った。

でも、私が断った。

それは義母がすることではなく、本来の形であれば家長である主人がするべきことだと思ったからね。

木枯しの吹く中、慣れない自転車で残りの仕事をこなす娘をどれほど不憫に思っただろう…。

言わなくてもいいことまで伝えてしまったことが、今となっては悔やまれる。

先生が常日頃言い聞かせてくれるんだけど、親に心配をかけるのが一番の親不孝だと・・・。

私もそう思ってる。 ずっとそう思ってきた。

だから、物心ついた頃から子供らしく甘えることを禁じてきた。

それが先に生まれた者の務めだと昔の子供はみんな思って育ってきたんだよね。

火葬場の扉が閉まる瞬間、心の底から詫びた。

でも、重い扉の向こうは返事が届かないくらい遠い所なのだろうと思うと切なくなった。

そんな私だけど、毎日、死と向き合うことで見知らぬ故人から教えてもらうことがいっぱいある。

特に父と同世代の方の遺影に線香を手向けていると、父の声が聞こえてくるんだよね。

「〇〇、大丈夫だから、何も心配するな・・・」ってね。

親思う心にまさる親心

この言葉は、父が田舎のおばあちゃんの見舞いから帰って来た時に聞いた。

祖母が亡くなるまでの二ヶ月、父は日曜日になると茨城の田舎に行き、入院中の母親を見舞っていた。

口を動かすことができなくても、疲れている息子を心配する母親の気持ちが痛いほどわかったと言っていた。

「親というのは幾つになっても有難い」と、子供のように瞳を揺らす父の口元が小さく震えていたことを今も鮮明に覚えている。

そして父が親を慕う気持ちと同じくらい、家族への愛情が込められているように思えた。

私はそんな父が好きだった。

「ママね・・・幸せだなぁ〜って思うんだよね」

「パパのことを思い浮かべると、いつも幸せだなぁ〜て感じるんだよね」

「パパは優しいでしょ、それに仕事は真面目だし、冗談は面白いし、頭が悪い私のこともちゃんと褒めてくれる」

「○○○ちゃん、結婚するならパパみたいな人としてね」

「絶対ね、絶対、約束してね・・・」

そう言い続けてこの世を去った母の口癖は今も忘れてはいない。

母の教えが呪いとなって脳裏に焼き付いているからか、私は先生のことが好きで好きで仕方がない。

先生と出逢って、母がどれほど幸せだったか…、

あの時、見えなかった幸福な時間が蘇ってくると思わず涙がでてきそうになる。

幸せというのは振り返ると大きく見えるものなのかなぁ・・・。

夕焼けみたいにあったかくて、手を伸ばしたら届きそうで・・・・そう思える私は幸せ者なのだと思う。

あっ!・・・大きなまんまるお月さんが上がってきたよ。

今夜は満月、部屋の明かりを消して、窓から月を眺めながら、父と母と一杯飲もうっと。

美月

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プロフィール

不良老人カップル

Author:不良老人カップル
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(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
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