紅殻格子の日記(157)  散策

紅殻格子の日記(157)  散策

先週の土曜日は美月と一緒に東京の室町、末広町、上野公園、アメ横と18,000歩も歩いて湯島のラブホテルに泊まりました。

翌日曜日は湯島天神から神田明神辺りまで10,000歩、都心を歩き回りました。

もちろん地図もガイドブックもない散歩です。

この道を曲がったら何処に出るかわからないけど、変な建物があるからちょっと行ってみようか・・って感覚です。

でも二人で歩くといろいろな発見が目白押しで楽しませてくれます。

名も知らぬ寺院に植わった木々の若葉を愛で、道端に掲げられたペットの糞尿始末の看板を笑い、行き交う人々の生活を想像して討論になります。

ですから名所旧跡は混雑するから敢えて避け、何もない生活路地を住人に怪しまれながら好んで歩きます。

路地に並ぶ鉢植えが生き生きしていると、そこに生活を感じて嬉しくなりますよね。

だって何の飾りもない人々の生活を共に体感できるんですから。

「谷根千」散歩が流行りなのかもしれませんが、私は人工的なテーマパークを歩いて何が面白いのかわかりません。

「鎌倉」も然りです。

人が褒めている道や店を辿ったところで何が生まれるのでしょうか?

もし私が美月以外の普通の女性とおつきあいしていたら、定番の「谷根千」を歩かされていたでしょう。

勿論我々も「谷根千」を歩いたことはあります。

でもほとんど定番のコースに辿り着くことはなく、谷中墓地にある五重塔跡を偶然に発見して感動していました。

興味のある方は、『谷中五重塔放火心中事件』で検索して下さいね。

話はそれましたが、美月と私は一日墓地にいたとしても、墓標を一つ一つ見ながら想像を膨らませて楽しめると思います。

このようにいつも美月と私の感性が似ていると自慢していますが、どうすればそれが理解しあえるのでしょうか?

昔、私は美月が一方的に自分の近所話を始めた時に、「お前の話はつまらん」と怒ったことがありました。

絶対に会話は二人の経験に根づいた共通の話題でなければ面白くないのです。

しかし出逢った当初は共通の話題などありませんよね。

もしたまたま話の中で『京浜急行に乗っていた』というキーワードが一致したら、京急自体は元より、当時の沿線の貧しさ、スラム街の思い出へと繋がり、永遠に歩き切れない散歩道が続いていくでしょう。

こうして美月と私は12年も続く散歩を続けて来られたのかもしれません。

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プロフィール

不良老人カップル

Author:不良老人カップル
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(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
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