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逢瀬に向う車窓から…美月

いつもより遅い時間の電車に乗り、先生の家へと向かっています。

今週末は都会の花見を楽しもうと思っているのですが、どんよりとした曇りがくれるといいですけど…。

小雨混じりの春の日は勇んで桜を追いかけず、沈丁花の香りを楽しみながら二人静かに過ごせたらいいと思う。

この雨も心の恵みとなっています。

世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし

古今和歌集に収められた和歌ですが、この世に桜がなければ、春の心はどんなにのんびりと穏やかだろうか…。

いっそ春に桜など咲かなければよいのに…といった感じかな。

それほどまで日本人の心の奥深くに桜は咲き続けているですね。

最近では外国人も花見に合わせて日本を訪れるようですが、朧げな空に薄桃色の花びらがぼんやりと映える日本の春の美しさを愛でてもらえたら嬉しいですね。

間違っても、花見=どんちゃん騒ぎではないことを理解して帰国してもらいたいものです。

逢瀬に向う車窓からも、桜が咲き始めている様が見えています。

私は毎年同じように、先生と共に過ごせる春が嬉しくて、花びらの数など気になりません。

たった一輪あってくれたら、先生の暦の始まりです。

美月



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不良老人カップル

Author:不良老人カップル
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(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
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