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紅殻格子の日記(299) 奇跡的な出逢い。

紅殻格子の日記(299) 奇跡的な出逢い。

同い年・・1962年生まれ。

同じ誕生日・・8月23日。

さてお互いに家族がある私と美月が偶然にも不倫に堕ち、敢えてその運命性に拘ることもなく、15年という月日を伴に過ごしている可能性はどのぐらいのものでしょうか?

おそらく奇跡的な確率ではないかと思います。

同じ誕生日の人間は、1億人÷365日=273千人います。

それが男と女と分ければ、それぞれ137千人いることになりますね。

人生80年とすれば、137千人の中で同い年の人は÷80で1,713人です。

私と美月が出逢う可能性、それは1億人の中で1,713人しかいないことになります。

これは85,000人の中で1人が同い年・同じ誕生日の異性ということですね。

数学は苦手なのでここまで合っているでしょうか?

それが募集したわけでもなく、事前に知らないまま不倫愛に堕ちたのですから、これは奇跡としか言いようのない確率になるのでしょう。

確かに驚きました。

でもお互いの誕生日を知ってから、私はそんなインチキ星占いに頼るなと言い続けてきました。

宿命や運命に男と女が縛られるのはおかしいと思ったからです。

そんな奇跡がなくても、一緒に居たいと思う気持ちがあれば関係は続くのであって、奇跡と言うマヤカシに頼って自分を誤魔化してはいけないと思いました。

恋愛に第三者の助けなど必要ありません。

そんなことを戒めながら15年が過ぎようとしています。

今考えると奇跡的な運命なのですが、逆に運命など所詮人間が後からこじつけているのだとわかりました。

私は美月が1,713人の中にいなくても、ずっと一緒に居るのだと思います。

占星術や手相、とにかく占いの類は大嫌いです。

だって自分の人生は、自分の判断だけで創りあげたいと思うからです。

だから宗教も大嫌い・・私は100%私の精神と肉体でありたいからです。

ここまで書いて何ですが、昔から美月には年齢詐称疑惑があり、実は私より遥かに年上ではないかと疑っています。

免許証を偽造するぐらい簡単ですからね。

まあ、そうであったとしても、自分の感性で選んだ人ですから泣き寝入りするしかありませんけどね。


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プロフィール

不良老人カップル

Author:不良老人カップル
___________

(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
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