逢瀬に向かう車窓から…美月

夏休みともなると車内に明るい声が響いている。

これから楽しい1日が始まると思うと逸る気持ちを抑えきれない若者や子供達。

…のすぐ横には、フルムーン旅行に出かけるのだろうか、無言のまま車窓の景色を眺める熟年夫婦の姿がやたらと目に付いてしまう。

遊園地のアトラクションに喪服で並ぶ夫婦が居たら奇妙だし、悲しい出来事に涙しながらバイキング料理を食べる人はいないよね。

そんな不思議さが不仲の熟年夫婦旅行にはある。

先週は奥様に先立たれたご主人宅にお邪魔する機会が多かった。

男性は女性と違って横繋がりの愚痴を吐かない分、伝えられなかった思いを吐き出される方も沢山いて訪問時間が長引いてしまう。

そのような男性の場合、話の最後はご自身の過去や現在の栄光へと変わってしまうという共通点を持っていて、遺影の奥様の顔がどんどん曇っていくように私には見える。

そもそも、遺影の中の笑顔はご主人に向けられたものではなく、お友達やお孫さんに向けられたものだということは見てすぐにわかる。

でも、そのことにご主人は気付けないことが不幸なことだと思ってしまうんだよね。

もちろん夫婦であれ仲が良いとは限らないし、若い頃の選択に間違いがあっても仕方のないことで、人生80年ともなれば修整することも可能だよね。

先生が唱える生涯二度婚姻制度ではないけれど、人生を見直すことで客観的に自分の行き方を見つめなおす機会となるといいしね。

最近、終活を始められた人の話をよく耳にするけれど、身辺整理やお墓の準備が終活の目的ではなく、今を、そしてしがらみを捨てた未来をどう輝かせるか…それこそが終り良ければ全て良しであると思うけどね。

まあ、嫌味な女の戯言を湿度の高い夏休みに聞かされる読者の皆さんは大変気の毒だと思うけど、言いたいことが言えるうちが華だと思っているので、しばらくはこのままのお付き合いを願います(^ ^)

美月
プロフィール

不良老人カップル

Author:不良老人カップル
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(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
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