紅殻格子の日記(33)…馬鹿の王様

紅殻格子の日記(33) 馬鹿の王様

生まれ来て 女の数は 知らずとも
最期に逢ったは 馬鹿の王様

私はあまり人を尊敬したことがありません。
厭らしい言い方ですが、自分より総合的に優れている人が少ないからです。

中学高校一貫の私立進学校から慶應大学へ進み、知らぬ人がいない有名企業で管理職をやっています。

それだけなら大したことはありませんが、私は官能小説家・童話作家の肩書を持ち、某小説誌の表紙に浅田次郎より大きな活字で名前が出たこともあります。

童話で環境大臣賞も頂いていますしね。

でもね、そんなものは屁みたいなものです。

それが美月と出会ってわかりました。
おそらく馬鹿の王様は私よりも数倍頭がいいのだろうと思います。

人間の頭の良さと言うのは学歴でも地位でもありません。
私は人の頭の良さを説明するのに、パソコンの処理速度とメモリーの容量を使います。

受験戦争を勝ちぬいた人はメモリーの容量が大きいのだと思います。
しかし人間に大切なことは処理能力の速さではないでしょうか。

美月の知識は決して私に及ばないでしょうが、頭の切れは私を遥かに凌駕していると実感します。

このブログを読んでいる方はおわかりだと思いますが、これだけの文章を書くことはなかなかできません。
人の心に訴える文章は小説家の私も嫉妬するぐらいです。

褒めすぎかもしれませんが、私はこれほど自分に近い能力と感性を持つ女性を知りません。

しかも前章のコメントにも書きましたが美人ですよ。
一緒に居ると通りすがりに大半の男が振り向くほどです。

(私は携帯の画像でしか美月の顔をはっきり見たことがありませんが・・)

ついでにエロいことも大好きで、変態の私が望むことを全て叶えてくれます。
凄い女です・・ちょっと褒め過ぎかな。

でもね、彼女と出逢って人生が変わりました。
馬鹿の王様がずっと一緒に居てくれたら、きっと幸せな人生だったと、偏屈の王様も言えるんじゃないかと思います。

上総東駅

「プリザーブドフラワー」 更新しました

「プリザーブドフラワー」 第五章更新しました。

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プリザーブドフラワー-crop

このお話は「色褪せぬ薔薇」の原作であり、実話を基に書かれました。

『色褪せぬ薔薇』は昔、『特選小説』という雑誌に掲載した作品で、

現在、「妄想の座敷牢」に掲載しています。

心切なくなる話です。

一生に一度でいい、心から愛せる人に出会えたら…

女は愛に幸福を重ね、愛しい人の記憶の中で永遠に輝き続けるのだと思います。

妄想の座敷牢6
「妄想の座敷牢」

不良老年…美月

秋晴れの下、行楽地へ向かう人々で電車内も混み合っている。

四人掛けボックスシートに一冊といってよいほど「るるぶ鎌倉」 がグループのリーダー的存在で君臨している。

スマホが活躍する時代になっても、旅にしおりは欠かせないものかもしれないね。

…と言うと、先生は必ず私のことを嫌な女だね〜と言う。

嫌味な女に思うらしいけれど、私から見れば、私の何倍も先生は意地悪だと思うけどね。

まあ、鎌倉行きの電車に乗りながら、千葉に向かう私は社会性に乏しいのかな!?

最近は多少人真似も上手になってきたけれど、現実世界は窮屈なことが多く、長居すると感性が錆びてくるんだよね。

いわゆるどちらでもいいと思うことばかりが増えてくる。

どちらでもいいというと相手は怒るけれど、どちらを選択しても最終的には同じ答えに辿りつける程度の問題しか出されないのだから、雇われ仕事は面白くない。

でも争ってまで熱情を注げるほど仕事熱心ではないからいいんだけどね。

横須賀の夜は刺激的だった。

ドブ板通りにあるカフェバーの前を通ると、バンド演奏に合わせて賑やかな歓声が花火のように上がってきた。

覗いてみたい世界がこの中にあると二人同時に直感が働いたけれど、ほとんど馴染みの客で埋まる空間にどう食い込んでいっていいのかわかず、中の様子をこっそり伺っていたら、店の前で酒を煽る三人の不良おじさんの勧誘のおかげで中に入ることができた。

昔、ライブハウスに行ったことがある。
今や死語となったディスコには高校時代頻繁に通ったけれど、華やかで危険な匂いは漂っていてもブルースの似合うディープな魅力はなかった。

ここは人種問わずの不良老人の溜まり場だった。

誰一人同じ服の人はいないし、仲間に同調して生ビールを飲むサラリーマン育ちの親父とは違う。

好きな歌を聴きながら今を楽しむ彼らの顔に老いる軌跡は刻まれていない。

自分の好きなものを知っている人達の集まりに感動してしまった。

彼らに比べたら、まだまだ青いと思った。

懐かしのグループサウンズに若い頃を重ねたら浦島太郎になるけれど、今を映せば生涯青春だよね。

先生は歳を重ねるほど魅力ある男性へと変わっていく。

私もカッコいいババアでいなくちゃ‼︎

いつまでも真っ赤なスカイラインの似合う二人でありたいね。
美月

大衆酒場…美月

京急の横須賀中央駅を下りてすぐのところに「大衆酒場 亀松横須賀中央店」がある。

昔の浅草に見られた昼飲み文化が今も残っていて、この一角だけ観光地化されていないところに魅力を感じるんだよね。

横須賀に行くと必ず立ち寄るけれど、このお店、24時間営業で昼間行っても夜のような店内。

あっ、照明が暗いのではなく、当たり前のように大酒を飲んでいる人がいたり、酔いつぶれている人がいたり、

カウンター席に座る一人客は、ホッピー片手にテレビを見ながら自宅気分を満喫している。

…まあ、言ってみれば・・・オタクにとっての秋葉原のような、酔っぱらいの聖地みたいなところです(^^♪

この店に何を求めて通っているかというと、美味しい物でもなく、安さでもなく、人間観察を楽しんでいます。

スーツを着た人は昼飲みしないから、店内にいる誰一人気取りがなく、言ってみれば「ありのまま」なんだよね。

男は背中で哀愁を語るというけれど、背中だけに特定しなくてもグレイがかる全体像でその人の生きてきた道がぼんやりと見えてくる。

スナックではないから、ママさんはいない。
それでもベテラン女店員のちょっとした気遣いと笑顔に、寂しさに慣れ過ぎてしまった心も溶けてくるようで、70歳近いおじさんが少年のようにはにかんでいる。

もともとのダメ男もいるだろうし、人知れず優しい心を持った人、人一倍、努力はしたつもりでも報われなかった人もいるだろうね。

観察中は、普段、お喋りな私も会話をしないことが多い。
連想ゲーム開始の合図はないけれど、殆どの場合、二人同時に分析を始める。

一通り分析を終わると、答え合わせするように意見交換をする。
でも、必ずといっても過言でないほど、意見は一致しているので答え合わせするというよりは、オウム(復唱)になっているけどね。

えへへ、私達は二人揃って意地悪だけど、ただ人を馬鹿にして楽しんでいる訳ではないんだよね。

こつこつ真面目に生きてきたけれど、幸福に手が届く前に希望を絶たれた人達のことを思えば、歯車の速度が少し違ったら、別の人生になったのではないかと思うと、切なくなる時がある。

見ず知らずの人であっても、先生の作品の中で姿形を変えて生きている人もいるよ。
だからね…先生の作品は、私達の想い出のアルバムでもあるんだよね。

亀松を出てから、イオンでウーロンハイを二本買い、ヴェルニー公園で静かに夕暮れを待った。
同じ横須賀でも、園内でお酒を飲んでいる人は見当たらなかった。

空が紅に染まると、停泊中の軍艦にも明かりが灯り始める。
振り向けば…ネオンの輝きが横須賀の街を夜へと変えていった。

ヴェルニー公園

どんな夜が待っているんだろう…? 
初めて都会に出てきた少女のように心が浮き立った。
美月

追伸…
先生の書いたコメントを読んで、神田の路上で殴り合ったことを思い出した(^^ゞ

神田にもいろいろな想い出があるなぁ〜。

先生と喧嘩して、哀しくて、切なくて…先生の会社まで逢いに行こうと思って出かけたのはいいけれど、途中で迷子になってしまい、偶然にも昼ご飯を食べに外に出ていた先生に拾われたこともあった。

まだ出逢ったばかりの頃だった。
不倫でもっともしてはいけないこと、それは相手の現実世界に踏み込むことだと思う。
でも、先生、「会社に来るな!」と怒る前に、「迷子になるな!」と呆れていた。

上野の繁華街を大泣きしながら先生の後を追いかけたこともあった。
思い出したら切りがないほどの失態の数々。

こんな私が今も先生の傍で笑っていられるのだから、ホント、先生に感謝しないといけないよね。

本来、頭の良い人というのは、危機管理能力が高くリスクを嫌うはずだけど、
先生の物差しはジャックと豆の木のように天高く伸びていて、それでいてバーバーパパのように柔らかく形を変えられる特殊素材でできているように思う。

まあ、簡単にいうと…私の考えそうなことは、どれも小さなことらしい(´・ω・`)

ノンさんへ…

コメントありがとうございます。
お返事は先生が書かせていただいたので、私のお喋りは短くしますね(^_-)

オウムほど繰り返す必要はなくても、寂しい時に寂しいと言える関係がいいですね。
若い頃なら多少駆け引きしても、大人の恋愛は純粋であるべきだと思います。

でも焦ることのないように・・・

10年経った私達ですが、昔ほど回数は減ったものの喧嘩はします。

喧嘩するとね、当日は腹が立って仕方ないのだけれど、一日経つと先生の良いところばかりが浮かんできて、寂しくて心細くて切なくなる。

たった一日なのに…
いつもと違う一日が何日にも感じて、逢いたくて逢いたくて堪らなくなる。

不思議ですね(^_-)-☆

でも、そう思えるのも、大切にしてもらってきた想い出があるからでしょうね。
だから、喧嘩の後は、先生のことをもっともっと好きになります。

ノンさん、喧嘩をするなら、繰り返すたび愛情が深まる痴話喧嘩がいいですね(^^♪
美月

「プリザーブドフラワー」更新しました。

「プリザーブドフラワー」 第四章更新しました。

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このお話は「色褪せぬ薔薇」の原作であり、実話を基に書かれました。

『色褪せぬ薔薇』は昔、『特選小説』という雑誌に掲載した作品で、

現在、「妄想の座敷牢」に掲載しています。

心切なくなる話です。

一生に一度でいい、心から愛せる人に出会えたら…

女は愛に幸福を重ね、愛しい人の記憶の中で永遠に輝き続けるのだと思います。

妄想の座敷牢6
「妄想の座敷牢」

紅殻格子の日記(32)…男と女の相性

紅殻格子の日記(32) 男と女の相性

『おさるのかごや』で馬鹿笑いする五十路の男と女。
まあ、他人は軽蔑するか羨むかわかりませんが、当人同士は至って大切な時間だと思っています。

男と女の相性と言いますが、私と美月の相性はぴったりなのかもしれません。
でもこうなるには十年の歳月が必要で、昔はよく喧嘩ばかりしたものです。

相性というのは、そもそも何なのでしょうね?
例えば会話という具体例で考えてみましょう。

二人の会話が時間当たり100話題あるとします。
男はどちらかと言うと無口で女はお喋りだった場合、男が30話題、女が70話題、この比率がどちらとも心地よいということなのだろうと思います。

かく言う私など、美月と会話する時「ツービート」の「きよし」ほどしか喋りませんが、その程度が最も楽でいられるのです。

(もちろん美月の話など半分も聞いていないので、一人でいる時と何も変わりません)

だから昔は美月に50対50を要求されて喧嘩になったのだと思います。

「ねえ、愛している?」

「・・・・」

「愛していると言って」

「・・・・そうかね」

これを一々愛していると返事していたら、ちょっと頭のおかしいオウムみたいなものです。
つまり私達は男10対女90の会話比率が一番落ち着くのでしょうね。

しかし相性でもっと大切な前提は、会話の内容が常に100話題あることなのです。
いくら会話比率がぴったりでも、内容が50しかなければ二人の関係は空虚になりますね。

ですから共通する興味ある話題の引き出しが幾つあるかにかかってきます。
夫婦であれば子供のこと、恋人であれば二人で観た映画のこと・・つまりよくあるのは二人の共通経験でしょう。

しかし不倫だとなかなかこれが難しい。
だってお互いの家族や仕事の話をしても、共通項がなければ全然面白くないわけですよ。

私達の場合、二人が生きて来た時代や環境が全て共通項になっているのです。
美月の年齢詐称疑惑はあるものの、一応年齢も誕生日も一緒なのですからねえ。

ただ余りにも広範囲過ぎるわけで、興味のある共通項を掘り当てる感性が似ていないと会話にならないんですね。

二人が『おさるのかごや』に反応したのは、自転車に乗っているオジサンと『ほいさっさ』と言う歌詞の語感を重ねることができたからでしょう。
まあ、実にどうでもいいことなのですが・・・でも人生の煌めきかもしれませんね。

彼岸花

ブログ5日分の旅…美月

遅めのランチでお腹も満たされ、この日の目的地(宿泊地)横須賀へと赤い電車で向かった。

京急沿線は漁師や町工場の名残りなど、昔懐かしい風景が要所要所に残されている。

千葉に行くと、いすみ鉄道を追いかけ田園風景に心地よさを感じるけれど、実はまだ走る「いすみ鉄道」に乗ったことがない。

もちろん千葉に行く時は、決まって車で出かけるので電車に乗る必要はないのだけれど、でも、私は好きなものに対して非常に貪欲なので(しつこいとも言う)、本気で好きだと思うものは、先生が何と言っても強請って強請って乗せてもらっていると思う(^^♪

まあ、そこまで強請らなくても、先生は私のことが私と同じくらいよくわかる人なので、道路に寝転んで駄々をこねたことはないけれど、先生以外の人が心の箪笥にしまってある希望を叶えてくれたことはない。

…というより、希望があるなら、ちゃんと言わないと伝わらないらしいけれど、これが不思議で堪らない(^^;)

なぜ一から十まで言わないとわからないのだろうか?…と思ってしまう。

以前、銚子に連れて行ってもらった時、駅に止まっていた銚子電鉄の発車ベルに促がされ、二人で飛び乗ってしまったことがある。

この…「突然、飛び乗るシリーズ」はバス編もあるけれど、とにかく見たいもの知りたいものを我慢する理由が見つからない限り、好奇心を楽しみながら空間を歩く。

今流行りとなっている「ぶらり途中下車の旅」を10年前から実践している私達ですが(笑)、教科書やガイドブックに載らない粗末な風景や歴史であっても、物知りの先生を感動に導いてくれるものとの出会いが沢山あるんだよね。

新しい景色ばかりを探し求めて全国を旅しなくても、先入観を持たず常に新しい目で今日を見れば、毎日が新たな旅の一歩になるのだと先生が教えてくれた。

子供の頃は旅が苦手だった私だけど、大人になって旅好きになれてよかったと思う。
旅をするなら…誰に遠慮することなく、素直になれる旅がいいね。

追伸…
結局、今夜も!?無駄話ばかりで、横須賀までたどり着かなかった(>_<)

今回の旅の終わりに先生が言った。
「ブログ五日分書ける旅になったなっ!」と…。

「んっ?」

今、その意味がわかった。
確かに、先生なら原稿用紙一枚で収められるよね〜($・・)/~~~
美月

「プリザーブドフラワー」更新

「プリザーブドフラワー」 第三章更新しました。

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プリザーブドフラワー-crop

このお話は「色褪せぬ薔薇」の原作であり、実話を基に書かれました。

『色褪せぬ薔薇』は昔、『特選小説』という雑誌に掲載した作品で、

現在、「妄想の座敷牢」に掲載しています。

心切なくなる話です。

一生に一度でいい、心から愛せる人に出会えたら…

女は愛に幸福を重ね、愛しい人の記憶の中で永遠に輝き続けるのだと思います。

妄想の座敷牢6
「妄想の座敷牢」

贅沢な時間…美月

開かずの踏切巡りを終えると、そろそろお腹も空いてきた。
いつものことながら、お腹が空いている時に限ってめぼしい食事処が見つからない。

贅沢な注文は付けていない。
お酒が飲めて、ゆっくりできて、そこそこ美味しい。

たったこれだけの条件であっても、昼間となると…なかなか見つからない。
結局、ランチを過ぎた頃の中華料理店になってしまう。

まあ、二人とも中華好きだからいいのだけれど、会話を楽しみながら、ゆったりと寛げる休日の昼食は嬉しい。
世の中には様々な贅沢が存在するけれど、私にとっての贅沢は居心地の良い空間なのだと、先生と一緒にいるといつもそう思う。

生麦駅周辺で店を探したけれど、思うような店は見つからず、再び電車に乗り仲木戸駅前にある中華料理店で食事をした。

ランチの時間を過ぎていたので店内は空いていた。

まずはウーロンハイで乾杯( ^^) _U~~

しばらくすると「歩こう会」のグループ(老男女合わせて7人)が入店してきたけれど、いつもながら揃いの出で立ちと会話に愕然となった。

以前、おじさん図鑑という本が流行ったけれど、まさに多機能ベストを着た「キャップおじさん」そのものだからね。

この季節は白地に近いグレー生地、冬場になると濃い目のグレーもしくは茶色に統一される。

まあ、服装はユニフォームだと考えれば、サラリーマンのワイシャツも同じだからいいとして、何も会話まで統一しなくても良いような気がする。

う〜ん、毎回、別のグループに会っているような気がしたけど、実は同じ人達なのではないかと真剣に思うほど、話題性に乏しいのはどうしてだろうなぁ〜???

もちろん私達が彼らの年齢に達していないから、「真の面白さがわからないのだよ!」と言われればそうかもしれない。

でも、私はともかく…先生が彼らの仲間になるのは無理だろうなぁ〜(^^ゞ

煙草を吸い過ぎていた頃(一日40本くらい)、先生が私の咳払いを気にして、煙草を控えるよう勧めてくれた。

毎日のことで自分では気づかなかったけれど、少しずつ私の咳払いの回数は増えていたのだろうと思う。

直接「煙草を止めろ」と言われたことはなかったけれど、咳きこんで息が苦しくなると、

「お前が居なくなったら 俺は誰と話せばいいんだ…」という言葉が浮かんできて、私は禁煙外来を受けた。

確か…先生のお母さんが入院中のこと、お父さんがずっと付き添っていて、朝から晩まで一緒にいると書かれた後、加えられた文章だったと思う。

余談だけど、記憶は日々薄れるけれど、先生からもらったメールの内容は不思議と細かく覚えているんだよね。

良いことも悪いことも…色々書いてあるけれど、たとえ一つ屋根の下に暮らす夫婦であっても、毎晩一通ずつメールを送りあえたら、お互いの気持ちを深く理解し合えるようにも思う。

もちろん文章にしなくても、日常の会話で分かり合えるのが一番だね。

前年の健康診断では肺年齢39歳だったのに、一年も経たないうちに83歳と診断され、煙草を止める決意をした。

煙草は一生吸い続けるつもりで吸っていた。

どんなに健康被害を指摘されても、私は煙草が好きだった。

でも、煙草の魅力以上に先生のことが大好きで、この先、多少ズルをしても少しでも長く先生の傍にいたいと思った。

今も吸おうと思えば、いつでも吸える状態にあるけれど、先生がこの世にいる限り吸わないつもりでいる。

まあね、いつまで長生きすると年齢は決めていないけれど、先生が食道癌を宣告されてからというもの、生きることに欲深くなった。

だってね…こんな素敵な巡り合わせは、この先、何度生まれ変わろうとないと思うからね。
それでいて…ずっと前から一緒にいるのが当たり前のような存在なんだよね。

どちらかが欠けては当たり前でなくなってしまうでしょ。
だからね…いつまでも二人揃って当たり前でいたいと思うんだよね。

…こんなことを書いていたら涙が溢れてきちゃった。
先生に逢いたいなあ〜(>_<)
美月

開かずの踏切…美月

今週末は、穏やかな東浪見生活とは一変、横浜、横須賀で華やかな時間を過ごしました。

まずは横浜で待ち合わせてから、大好きな京急に乗り込み、開かずの踏切巡りです。

『仲木戸、神奈川新町、子安、新子安、生麦』←これ駅名ですが、京急の駅名はどの駅も味があるんだよねぇ。

最近、都市化の影響で、愛着のある地名が消えてしまうことがある。

地名は、土地の特徴、歴史的背景、人名、方角などから付けられたものも多く、駅名から由来を想像して巡る旅も楽しいものです。

まあ、基本の「京急好き」があるから、関連するものに興味深くなるんだけどね。

京急の全駅探検を試みているので、一日で5駅制覇できたのは嬉しかったなぁ〜(^_-)-☆

神奈川新町には京急の車庫があって、新旧仲良く並んで止まっていた。

電車の車庫を見て喜ぶ女も少ないだろうけれど、以前、先生が電車の博物館に連れて行ってくれると言った時、私は電車マニアでないことに気が付いた。

私は京急が好きで、現役で頑張る姿に感動するんだよね。

でも京急のダイヤ編成は神レベルだと思うよ。

私は機関車トーマスが好きで(一番のお気に入りは、おっちょこちょいのパーシー)、子供より先に彼らの名前を覚えたけれど、船に名前があるように、京急も名前があったらいいなぁ〜と思っている。

今日は花子さんに乗ったとか・・・太郎さんに乗ったとか…明日は誰に逢えるかと思うと、通勤通学も楽しくなるでしょ。

ちなみに赤い電車は、先生の疲れた体と心を癒してくれる揺り籠でもあります(^^♪

でね、本題…

先生ご推薦の開かずの踏切は、私の想像を遥かに超え、危険度マックスでした。

地元の人は見慣れた光景だと思うけれど、初めて踏切内に立つ私達は警報機が鳴るたびハラハラドキドキ。

この危険指数の高さ故か?…なぜか手を繋いで歩くカップル率が非常に高かった。

それも中年夫婦から始まり、若夫婦、恋愛中のカップルと関係性を問わず、特別浮かれることなく、ごくごく当たり前のように手を繋いで歩いている不思議感。

街散策の途中で出逢った一組の手つなぎカップルを、生麦駅のホームで見かけたけれど、とても仲睦まじい感じには見えなかった。

では…なぜ?手を繋ぐのだろうと益々疑問が広がってしまうんだけど、先生曰く、危険な箇所が多い場所に住む人達は、幼い頃から手を繋いで歩く習慣があるからだろうと解説してくれた。

確かにねぇ〜なるほど納得です。

同じ沿線にある私が育った商店街も、子供は必ずといっていいほど、親に手を引かれて歩いた。

自動車の通りは少なかったものの、自転車は多く、人混みで手を放してしまうと幼い子供にとって都会は危険だらけだった。

そう…今でも私はエスカレーターに乗るたび、先生にスッと体を引き寄せられてしまう。

愛しい恋人を抱き寄せるように…だったら嬉しいけれど、電車に乗っても幼稚園児と同じ扱いだけどね。

子安の線路脇の道を歩いていたら、地名に浦島とあり、住所を見ると亀住町と記されていた。

全国に浦島太郎伝承の地は150ヶ所以上あると言われていますが、こんな近くにもあったとは知らなかった。

まあ、海のあるところ浦島ありとなるのでしょうけど、浦島太郎の持ち帰った玉手箱の中の煙の正体はなんだったのだろう?

そもそも海から持ち帰った時点で、箱の中はびしょびしょだと思うんだけどね。

それに箱を開けると同時に発煙するとなると、乙姫様は物理学者だったのかなぁ〜!?

…などと考えるから、先生に馬鹿の王様と言われてしまうのだろうけれど、空想世界は自由な発想を楽しめるから止められないよね。

生麦駅周辺を一歩きして、駅に向かう途中、「おさるのかごや」を唄いながら自転車を漕ぐおじいさんに出会った。

これがまた自転車を漕ぐ速度と音頭が絶妙なバランスで(言葉で説明できないけど)、先生と私の感性がリンクして、突然の大爆笑となった。

まあ、周りの人から見ると、一瞬で通り過ぎたおじいさんより私達の馬鹿笑いの方がよっぽど怪しいと思われるだろうけれど、笑いというのは一度壺に嵌ると抜けられなくなるんだよね。

ホント、都会には面白いものが沢山転がっているね(^^)/

追伸…
★プリザーブドフラワー更新しました★
プロフィール

不良老人カップル

Author:不良老人カップル
___________

(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
___________

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