紅殻格子の日記(182)  金沢文庫 称名寺さん

紅殻格子の日記(182)  金沢文庫 称名寺さん

先週の土曜日、美月が横浜の我が家へ遊びに来ました。

私達は月に二度は週末を房総の東浪見で過ごしますが、残りは東京と横浜で一度ずつぐらいの割合で遊んでいます。

美月が横浜の我が家へ来る時は、近くのスーパーで買い物をしてから、家で昼からテレビを観ながら二人で夕方まで暴飲暴食します。

それから夜の横浜へ出かけ、大概は中区吉田町の「Ω Café」(オーカフェ)で美味しいイタリアンとカクテルに酔い痴れます。

半日ベロベロに酔った私達は、野毛を闊歩してTSUTAYAで寅さんとAVを借り、黄金町のラブホテルで一泊します。

そして土曜日の夜と日曜日の朝、美月の中に射精して体力的にもヘロヘロになります。

55歳とは思えない不良老人ですね。

先週は、朝日が黄色く見える日曜日、京急の金沢文庫を散策してみました。

金沢文庫は日本史でも必須の暗記項目ですが、京急沿線の子供達が指で口の両端を横に引っ張り、『かなざわうんこ』と言って遊ぶお決まりの駅です。

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初めて散策した金沢文庫ですが、称名寺さんの美しさに圧倒されました。

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称名寺さんは真言律宗の別格本山で、鎌倉時代、金沢北条氏の祖となった北条実時により開基されました。

そもそも金沢文庫は実時の蔵書を集めた武家による図書館です。

本当に北条氏の財力を窺わせる立派なお寺で、片田舎の千葉のお寺とは違い、中央集権である幕府の力を感じさせる造りになっています。

お寺を囲む小高い山が散策コースとなっており、私達は無謀にもそれを踏破しようと登ることにしました。

ところがこれが地獄で、急峻な階段と獣道のような山道に、煙草好きな私とCOPDの美月は大汗のヘトヘトになりました。

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しかし不思議な活力を得ることができました。

小さな山ですが、COPDに罹った美月はその回復ぶりを実感できたようですし、私は不安があった体力に自信を取り戻しました。

無茶な冒険も時には必要です。

これからは二人で千葉のハイキングコースに挑戦するなど、新しい共通経験が広がるのではないかと思っています。

二人で歩ける喜び・・・今回はその有難さを実感しました。

紅殻格子の日記(181)  『野良猫』 第七章

紅殻格子の日記(181)  『野良猫』 第七章

そこに藤野勇樹がいた。
財閥系銀行の独身エリートと言う触れ込みに、参加した女達は色めき立った。

女氏無くして玉の輿に乗る。
男氏無くして玉の汗をかく。

時々職場に現れる信用金庫の行員しか知らない麻美も、メガバンクのエリートがどんな人物なのか、玉の輿に乗るかは別として興味があった。

だがその正体は、ぼんやりとして冴えない中年男だった。
後で聴いたところでは、知り合いから人数合わせで呼び出されたらしいが、近寄る女達を無視して終始憮然とした表情で酒を飲んでいた。

それが世間を馬鹿にしたような態度に見えた麻美は、反抗的な野良猫の野生を蘇らせて血統書つきのペルシャ猫に噛みついた。

「ちょっと、あんた何様のつもりよ。さっきから見ていたら、一人で黙りこくって場の雰囲気をぶち壊しているんじゃない?」

「・・はあ?」

「はあ、じゃないわよ。あんたエリートなんでしょ? だったらもっと周囲に気を遣いなさいよ。ほら、あの娘のグラスが空いているでしょう」

「す、済みません」

勇樹は慌ててワインを持って隣に座る女性に注いだ。

「いい? 実るほど頭を垂れる稲穂かな、と言うでしょう。偉い人ほど謙虚に周囲を気遣わなければいけないのよ」

麻美は事務所の親方から飲み会で説経された話をうろ覚えで語った。

「はあ・・なるほど」

「なるほどじゃないわよ。銀行なんか庶民が汗を流して稼いだお金を集めて、それをまた住宅ローンにして庶民に貸すマッチポンプ高利貸しでしょう?」

「マッチポンプ?」

「エリートはそんなことも知らないの?」

マッチポンプとは、片手のマッチで火をつけて、もう片手のポンプで火を消す、つまり偽善的な自作自演行為を意味する。
これも事務所の親方から聞いた死語だった。

持ち前の酒癖の悪さが更に麻美を凶暴にした。

「あたし等庶民の気持ちがわかりもしないのに、何でもわかっているような高飛車目線は止めなよ」

その席で麻美は滾々と勇樹に説教してやった。
勇樹はそんな麻美を怒ることもなく、メモを取り出しそうに聞き入っていた。

つづく…



紅殻格子の日記(180)  50,000アクセス達成

紅殻格子の日記(180)  50,000アクセス達成

お陰様で50,000アクセスを達成することができました。

2014年2月から始めて3年半、遅々たるペースではありますが、十数人は毎日訪れてくれる方もあり、こんなものかなと思いつつ大変満足しています。

まあ、正直を言いますと、相互通行のブログであって欲しいですね。

読者の皆様が、炎上するぐらい返信頂ければ有難いところです。

今まで根拠のない返信を潰してきて言えたことではありませんが、私と美月はこうして嘘のないまま現存しています。

決して褒められた人生ではありませんが、13年も一緒に居れば、それなりの修羅場もいろいろと経験してきました。

最近W不倫が世間で問題となっていますが、私は何が悪いのか良くわかりません。

結婚していようがいまいが、人を好きになって何が悪いのでしょうか?

人を好きになれない連中のやっかみだと思います。

くたびれ果てた夫婦なのに、一緒にいなければならない苦痛はお気の毒ですね。

先日も、子供ができない体だとか言って自殺した芸能人の男がいましたね。

そんなことを理由に自殺するのなら、子供のいない夫婦は皆自殺していますよ。

結局、分不相応な結婚をしてしまったため、奥さんに逃げられて、腹いせに自殺した情けない男じゃないんですか?

それも子供ができないなどと、自分の魅力の無さを言い換えて。

全然同情に値しませんよ。

女を幸せに出来ない男なら、黙って一人で暮らしていけばいいじゃないですか。

至らない人間なのですから、女の幸せを願って、迷惑をかけないようにそっと隠棲すればいいじゃないですか。

本当に女々しい男が増えましたね。

こんなことを書いているから返信がないのかなあ・・・

紅殻格子の日記(179)  マイラベル

紅殻格子の日記(179)  マイラベル

日本酒好きと言っても、大体は好みの銘柄を楽しむ程度だと思います。

私の考え方は根本的に違っていて、大好きな蔵元がつくる酒を一生飲み続けるのが究極であろうと思います。

私と美月は、千葉県君津市久留里にある蔵元、藤平酒造にもう3年以上通い続けています。

藤平酒造のホームページから抜粋してご紹介すると・・・

古くから城下町として栄えた千葉県久留里(くるり)の町は、「久留里の名水」が湧き出る地域として知られています。
明治時代に伝わっていた「上総掘り」という井戸堀り技術を使って深さ数百メートルの井戸が掘られ清く湧き出る名水は、昔から現在に至るまで人々の生活の源として欠かす事のできないものになっています。
この名水をもとに福祝は醸されています。(久留里の名水は、平成の名水百選に選ばれました。)

創業は、1716年(享保元年)で、「福祝」の名の由来は、古来からおめでたい行事には必ず清酒が愛飲されてきたことから、七福神の「福」をとりめでたさが重なるという意味で命名されました。
生産石数(一石一升瓶で100本)は約300石酒質は、淡麗の中にも米の旨味が感じられる酒をめざしています。 
近年では、全国新酒鑑評会において金賞7回、入賞2回の栄誉をいただきました。
酒造りは、兄弟3人で仕込んでおりますが、将来的には米造りも自分達で造り一貫手造りの酒ができればと思っております。(後略)


本当に小さな造り酒屋ですが、女将と3人の息子が一所懸命酒造りをしている熱情が大好きです。

私の家の玄関は、藤平酒造で買った酒の空き瓶で埋め尽くされていますし、大好きなあまりTシャツまで購入してしまいました。

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私も美月もしつこい性格なので、一度好きになったら命がけなのかもしれません。

そんなこんなで通い続けていて、先々週、初めて「まとまったロットで注文するから、福祝のマイラベルをつくってくれないかな?」と聞いてみました。

「普通はやらないんですが、良く来て頂いているお客様ですからいいですよ」と快諾して頂きました。

本当に嬉しかったですね。

それは自分のラベルを冠した酒がつくれることより、私達が藤平酒造の日本酒を愛していることをわかっていてくれたと言う喜びです。

さてさて、どんな名前の酒にするか今から楽しみです。

『福祝-愛の三日月』かなあ・・・


紅殻格子の日記(178)  55回目の誕生日

紅殻格子の日記(178)  55回目の誕生日

1962年8月23日の生まれなので本日を以って55歳になりました。

子供の頃、55歳のオジサンは既に老人の仲間に見えていましたが、自分が迎えてみると未だに子供時代と変わらない精神年齢だと思いますね。

あの頃大人だったオジサンも、実は女を抱きたくて悶々としていたのかもしれません。

私が新入社員の時に接した部長は実に貫禄がありましたが、今や自分がその立場で若者を指導しているわけです。

若い人達からすれば、相当の気遣いを強いられる怖い人なのでしょう。

そう考えると、年齢を重ねることで周囲からの買い被りが相当あるのだと実感します。

家に帰れば愛猫を抱いて、「ああ、ルナちゃん、今日も可愛いでちゅねえ」と語りかけているオジサンなのですから。

また休日は美月にくわえられて、「ああ、チンチン気持ちいいよぉ」などと悶えているとは夢にも思わないでしょうね。

55歳なんてそんなものですよ。

家内を亡くして5年、癌に罹って5年・・・まあ、美月が傍にいてくれることは大いに感謝しています。

感謝という言葉は不適切ですが、一緒に居てくれて良かったとしみじみ感じます。

二人で13回の誕生日を迎えられて本当に幸せです。

将来を考えるのは野暮ですから、とにかく二人で過ごす一日一日を充実させたい。

13年間メールを休まず続けてきたこと、このブログを綴り続けてきたこと、些細な毎日の出来事が人生の充実なのでしょうね。

当たり前のことですが、話し続けること、意思疎通を常とすること、これが重要なのだと55歳にしてわかりました。

「22歳の別れ」は我々の青春時代に流行った曲ですが、「55歳の出逢い」は日々繰り返していかなければなりませんね。

毎日一緒でも、いつも新鮮であることが大切ですね。

決して馴れ合うことなく、今後も二人の歴史を生中継していきますので宜しくご支援下さい。

美月、誕生日おめでとう。



プロフィール

不良老人カップル

Author:不良老人カップル
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(♂) 紅殻格子(べんがらごうし)
1962年8月23日生まれ。
某大手企業に勤めながら官能小説を雑誌に発表する兼業作家。ブログ『妄想の座敷牢』を主宰するも、2012年、妻を亡くし、また自身も食道癌に罹り、文筆活動をしばらく停止していた。

(♀) 美月
1962年8月23日生まれ。
3人の子供と夫を持ちながら家業の役員を務める兼業主婦。ブログ『灰になるまで恋を』を主宰。 偏屈な紅殻格子と10年に及ぶ愛人関係を続けられる自身もまた偏屈で変わり者。
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